憧れの野口五郎さん大特集

今回は長くなりそうです。

自分の話で恐縮ですが、

小学生の時、

僕の2大アイドルは

西城秀樹さんと

野口五郎さんでした。

とにかく

このお2人が

かっこよかったのは

もちろんですけど、

なにより

2人の歌が大好き

だったんですよね。

僕が音楽に目覚めた

きっかけをつくって

くださった存在です。

普通、男なら

女性アイドルに

惹かれそうなものですし、

実際、

当時の人気女性アイドル、

山口百恵さんや

キャンディーズさん

などの歌は

大人になってから

(引退されてから)

その凄さがわかって、

大好きになったんですが、

小学生時代は

野球選手に憧れる

のと同じような感覚で、

秀樹さんと五郎さんに

憧れまくったんです。

秀樹さんのことは

以前ここで書きましたが、

野口五郎さんは

『きらめき』(1977年)

という作品で

大好きになり、

そこから遡って、

シングルを買い集めたんですよね。

と言っても小学生時代なので、

お小遣いで、

1ヶ月にシングルレコード

を1~2枚

くらいずつ買う…、

という感じでしたから、

『きらめき』の次は

『甘い生活』を買って、

そのレコードをB面含めて、

ジャケット写真を

穴が空く程見つめながら、

1ヶ月聴き込んでました。

だから

デジタル配信で

音楽を

流し聴きするような

今と違って、

1曲に対する聴く側の熱量は

相当なものでしたよね。

そういう意味でも、

音楽にとって幸せな時代

だったんだなぁ、

と感じます。

そうそう、

デビュー曲『博多みれん』

のシングルレコードが

なかなか見つからなくて、

自転車で色々な

街のレコード店に

探しに行きました。

もう当時は廃盤に

近かったのかな?

だから、

何ヶ月かけて

『博多みれん』の

シングルを見つけた時は

大感激でした。

そして家に帰って聴くと、

超演歌で

(どういう歌か

知らなかったので)、

なにしろ小学生でしたから

「えっ…」、とショックを

受けたのを覚えています(笑)。

いや、

今では良い歌だと

思いますけどね。

この仕事を始めて、

いつかそんな

憧れの

野口五郎さんを取材

したいな…、

とずっと思っていたんですが、

なかなかご縁がなかったんです。

しかし今回、

日刊スポーツ・松本久さんの

「接近Q」というコーナーで、

50周年を迎えた

野口五郎さんを

取り上げさせていただく、

ということが松本さんの

ご提案で実現し、

喜び勇んで

取材の日、

カメラマンとして同行しました。

うわ~っ、

本物の五郎さんだ!

カメラマンとして

同行しながら、

もう素人さんのように嬉しくて(笑)。

写真を撮りながらも、

松本さんの取材する

五郎さんのお話を

じっくり聞いて、

すごく興味深くて、

俺もあんなことや、

こんなことを

質問したい!

とウズウズしてました。

そして

どうしても自分も

取材したくなり、

この取材終了後、

エイベックスのご担当者に

「すいません、本誌の

巻末楽譜特集でも

野口五郎さんを

取り上げたいので、

もう1回取材させて

いただけませんか?」

と直談判し、

帰社して速攻で

企画書を作って送りました。

本当は10月号の

巻末楽譜特集は

別企画があったんですけど、

それを急遽、

先送りさせていただき、

五郎さんの

巻末楽譜特集を

することにしたんです。

だって、

この機会を失ったら、

五郎さんに取材できる

チャンスはもうないかも

しれませんからね。

鉄は熱いうちに打て…

じゃないですけど、

自分的には

秀樹さんを取材できなかった

後悔が、

背中を押してくれました。

そして

レコード会社さんと

事務所さんから、

ありがたくもOKを頂き、

日を改めて、

巻末楽譜特集の取材を

させていただきました。

もちろん取材は僕です。

こちらが

巻末楽譜特集取材の時の

五郎さんです。

1ヶ月の間に

(取材者が違うとは言え)

2回も同じ歌手の方を

インタビューする

なんて、

本誌としても初めてですよ。

いや、正直、

1時間の取材時間では、

聞き足りないくらいの

五郎さんへの

思いがあるんですけど、

取材できるだけで

感無量で、

感動でした。

一応、

巻末楽譜特集として

必要な情報の他に、

個人的に

聞きたかったことも

いくつか質問させて

いただきましたから。

巻末楽譜特集で

掲載した歌

『青いリンゴ』

『オレンジの雨』

『君が美しすぎて』

『甘い生活』

『私鉄沿線』

『針葉樹』

『19:00の街』

『これが愛と言えるように』

の他にも、

大好きな歌はいっぱいあります。

五郎さんを

好きになった

きっかけの一曲

『きらめき』をはじめ、

『愛さずにいられない』

『愛ふたたび』

『グッドラック』

『真夏の夜の夢』とか。

特に、

五郎さんの歌の中では

目立つ曲

ではないんですが、

『きらめき』と

『愛ふたたび』は

イントロを聴くだけで、

小学生時代の想い出と重なり、

たまらない気持ちになります。

というワケで、

結果的に10月号は

野口五郎さんの

大特集になりました。

今の五郎さん、

歌声が全然衰えていませんし

(今でも若い頃の

オリジナルキーで唄ってます)、

なにより、

すごくポジティブで、

音楽が大好きで、

色々なことにこだわりまくっている

(いわゆる音楽オタク的な)

姿勢が

すごく魅力的です。

憧れてきて良かったです。

僕もふたたび五郎さんを

取材できる

日を夢見て、

また頑張ります。

村田

歌の手帖 2020年10月号 | 歌の手帖,2020 | 歌の手帖社 utate online

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