デビュー8年目、新曲『古都の雪』も好評な二見颯一が3月23日、東京・池袋のとしま区民センター多目的ホールにて、一部が本格的な民謡、二部が歌謡ショーという初めての構成でコンサートを開催した。(撮影/三浦龍司)

5歳の頃から民謡を習い始め、中学1年生で民謡民舞の全国大会中学生の部で優勝、高校2年生で『正調刈干切唄』全国大会で優勝と、民謡で頭角を現し、その後、演歌歌手として水森英夫門下生として『哀愁峠』でデビューした経歴を持つ二見颯一が、ルーツでもある民謡をじっくり聴かせるステージに初挑戦した。
共演者として、脇を固めるのは尺八・菊地河山、太鼓・冨田慎平、三味線・棚瀬敬太といった実力者の面々。
舞台に登場した伴奏陣が、軽やかなリズムで『花笠音頭』を演奏し始めると、客席は自然に手拍子を打ち始めて、会場中がお祭りのような高揚感で揺れる。そこで舞台に現れた二見は、その熱気を受けて満面の笑顔、心地よい節回しで客席をさらに盛り上げ、ノリに乗った客席からは「チョイチョイ!」や「ハァ、ヤッショーマカショー!」といった掛け声も賑やかに飛び出した。1曲目からいきなりの盛り上がりで始まった1部は、二見自ら選曲し、アレンジを施した民謡を、その背景や物語を軽やかにユーモアを交えながら、かつしっかりと説明しながら進んでいく。

楽しいお手拍子もの、思わず背筋が伸びるような格調高い声の響きをじっくり聴かせるもの、引き込まれる物語、思わず笑顔になってしまうコミカルなもの…と民謡の幅の広さに「へぇ~」「ふむふむ」と頷いているうちに、あっという間に民謡を聴かせる1部は終了となった。
二部の歌謡ショーは、つんくが書き下ろした華やかな『本気すぎてギラギラ』で登場し、ペンライトの揺れる中、熱唱。その後、北島三郎が作曲した『こころの声』、観客との掛け合いがおなじみとなった『罪の恋』、そして新曲『古都の雪』とオリジナルを聴かせ、その後はカバー曲。二見の憧れでもある民謡出身の大歌手・三橋美智也の『民謡酒場』を会場のお手拍子と共に。同時代を作った同じく大歌手の村田英雄『王将』ではしゃがれ声の低音を再現するかのような声でスタートして歓声が上がった。

そして母親が好きで小さい頃から二見も唄っていたという『駅』(竹内まりや)をしっとりと唄い上げ、ラストは韓国のテレビ番組で歌唱して好評だった『夜空』(五木ひろし)カバー。アンコールでは『ある愛の詩』を大きなスケールで唄い上げて感動を誘った。

歌唱力の幅広さと人間味の溢れるトークで魅了した舞台となり、本格民謡を伝える第一歩ともなった。

▲観客の皆さんと一緒に記念撮影
■曲目
1部
花笠音頭/北海盆唄/南部よしゃれ節/新相馬節/正調刈干切唄/吟入浪曲黒田節/おてもやん
2部
本気すぎてギラギラ/こころの声/罪の恋/古都の雪/民謡酒場/王将/無錫旅情/駅/夜空
(アンコール)
ある愛の詩/古都の雪