ありがとう、文化放送「走れ!歌謡曲」&ラジオ愛♡

歌の手帖4月号では、

3月27日の放送をもって

52年間の歴史に幕を下ろす、

文化放送の

人気長寿番組

「走れ!歌謡曲」の

特集をカラー7Pで掲載しております。

本誌は

「走れ!歌謡曲」さんとは

以前からご縁があり、

今まで、

同番組のパーソナリティーだった

小池可奈さん、

大黒裕貴さん、

南かなこさん、

井上由美子さん、

あさみちゆきさん、

伊藤美裕さん

などの

番組をからめての

連載をさせていただきました。

今回の特集は、

80人を超える

「走れ!歌謡曲」

の歴代パーソナリティーさんの

中から、

本誌と縁のある方を中心に、

16人を選ばせていただき、

同番組の想い出を語っていただきました。

なお想い出を語っていただいたのは、

掲載順で、

川中美幸さん、

松原のぶえさん、

坂本冬美さん、

香西かおりさん、

城ノ内早苗さん、

大石まどかさん、

市川由紀乃さん、

井上由美子さん、

あさみちゆきさん、

伊藤美裕さん、

杜このみさん、

小池可奈さん、

岩波理恵さん、

佐藤千晶さん、

丹羽たか子さん、

鈴木純子さん、

そして

阿川ディレクター。

今回、

この特集の

メイン担当・吉田涼と共に、

僕も何回も文化放送さんに行って、

取材をさせてもらったんですが、

本当に興味深い話が多く、

とても充実した取材となりました。

特に「走れ!歌謡曲」

の初期パーソナリティー

だった丹羽たか子さん。

当時はディレクターもいなくて、

パーソナリティが

トークをしながら

CMを出して、

レコードをかけて…、

という

ワンオペのシステムだった、

という話に驚きました。

そう言えば

昔のアメリカ映画に

出てくるラジオの

ディスクジョッキーって、

一人で喋って、

レコードをかけて、

ミキシングまでしたりしてますが、

まさにああいう感じ。

あと、

丹羽さんが当時、

週刊誌のグラビアに

取り上げられた時の

写真を見せてもらったら、

もうアイドル級のかわいさでした。

こんなにかわいいのなら、

熱狂的なリスナーの方が

番組終了後の出待ちとかして、

困ったこともあったのでは?

と質問したら、

リスナーの方々は

とてもお行儀が良い方ばかりで、

イヤなことは一つもなかったとか。

それどころか、

放送終了後に文化放送を

一人で出ると、

早朝の文化放送の駐車場に

大型トラックが止まっていて、

遠くから

「放送聞いてました。

おつかれさまです」

と声をかけてもらって、

力をもらっていたとか。

そう言えば以前、

2006年まで

文化放送は

東京の四谷にありました

(今は浜松町)。

その四谷の文化放送が

とても良かったんですよ。

今みたいにセキュリティも

厳しくなくて、

というか、

ほとんどなくて(笑)、

1階のロビーには

いつも業界関係者の方で

賑わっていて、

各レコード会社の宣伝マンが

コーヒーとか飲んで、

たわいもない話しをしながら、

情報交換をしている、

みたいな

業界の

社交場みたいな感じだったんですよね。

そういう自由なところから、

以前は愛と熱のある企画が

いっぱい誕生して、

歌謡曲が盛り上がったんでしょう。

井上由美子さんが

パーソナリティの時は、

深夜3時に

ファンやリスナーの方々に

その文化放送のロビーに

放送中に集まってもらう…

みたいな、

セキュリティや

コンプライアンスの厳しい

今では考えられない

面白い企画も

いっぱいありました。

話は変わりますが、

僕はラジオが好きです。

思い返すと小学生の頃、

親に上のイラストのような

いかにもな

ラジオを買ってもらい、

当時はラジオも

電話リクエスト番組や

ベストテン番組などの

歌番組ばかりで、

ラジオで色々な歌を

夢中に聴いていました。

もう小学生くらいから、

文化放送のセイヤングや、

ニッポン放送のオールナイトニッポン、

TBSのパックインミュージックなどの

深夜放送も聴いてました。

当時(1970年代後半~80年代前半)

の深夜のラジオって、独特な

空気感があったんですよね。

パーソナリティと

リスナーの

1対1の世界観というか。

まだ、24時間営業の

コンビニやファミレスもそんなに

なかった時代

(当時、うちの近所にあったセブンイレブンは、

本当に朝7時から夜11時までの営業でした)。

あの頃の深夜は

まだ「丑三つ時」という

言葉が似合うほど、

シンとしてました。

深夜に働いている人が

今ほど多くなかった時代ですから。

みんなが寝ている時間に

ひっそりと暗闇の中で、

AMラジオを聴く…

そこから流れてくる

ノイズ混じりの音楽は

とても切ない感情を

引き出してくれたんですよね。

だから、

ラジオを聴いて好きになった歌って、

本当に多いんです、僕は。

さすがに小学校や中学校の時に、

「走れ!歌謡曲」まで

起きていることは少なかったですが、

セイヤングを聴いて、

時折、眠れなくて、

「走れ!歌謡曲」の時間になることもありました。

(もしくはセイヤングの途中で寝て、

走れ!歌謡曲で目が覚めるとか)

で、「走れ!歌謡曲」になると

急に選曲が演歌や

昔の歌謡曲になるんです。

(セイヤングとかは

ニューミュージックや

アイドル歌謡曲、洋楽中心でしたから)、

深夜3時の暗闇の中で聴く、

『喝采』(ちあきなおみさん)とか、

子供ながらに

すごい妖しくて魅惑的な世界でした。

子供心に、大人の聴く歌謡曲も良いなぁ、

と思いました。

そうやって

子供も演歌や懐メロに触れるチャンスが

あの時代はいっぱいあったんですよね。

話が長くなりましたが、

演歌・歌謡曲の普及に貢献してくれた

「走れ!歌謡曲」が終るのは、

とても寂しいです。

でも、だからこそ、

今回、

この特集が出来て、

ありがとうが伝えられて、

良かったです。

本当は

今は演歌歌手を辞めてしまった、

大黒裕貴さんや、

南かなこさんなどにも

話を聞きたかったんですけどね。

月刊誌なので、

残念ながら時間が足りなかったです。

お元気でしょうか?

(いや、俺より元気でしょうね…笑)

なお文化放送はAM1134kHz、

ワイドFMは91.6Mhz。

「走れ!歌謡曲」は、

毎週火~土曜の午前3時~5時まで。

グランドフィナーレは3月27日です。

ぜひ歌の手帖4月号の

「走れ!歌謡曲」特集を

ご覧いただき、

最後まで番組をお楽しみください。

今回ご協力いただいた

パーソナリティーの方々、

文化放送の方々、

本当にありがとうございました。

村田

歌の手帖 2021年4月号 | 歌の手帖,2021 | 歌の手帖社 utate online

【公式SNSを見る】
error: コンテンツは保護されています