7月19日(月)に発売される
歌の手帖9月号の表紙は
今年20周年を迎えた竹島宏さん。
今月はオリンピックで祝日が移動した関係で、
通常は21日発売のところ、
7月は19日発売となっています。
よく見ないと気づかないかもですが、
表紙は竹島さんの爪に
「20」の数字プレートをつけてもらいました。
さて、
竹島宏さんも、もう20周年なんすね。
早いよねぇ。
そして見た目は
デビューの頃とほとんど変わらんすね。
若いよねぇ。
肌とかトゥルトゥルだしね(笑)。
でも、その内面はすごく大人になりました。
振り返ると、
竹島さんのデビューの時に、
表参道で撮影取材したんですよね。
そのデビュー時のインタビューで、
「今、欲しいものは?」と質問すると
彼は「苦労です」と答えたんですね。
苦労が欲しい…
デビューしたばかりの若い子が
言うとキャッチーですし、
逆にその答えが
“若いなぁ”と
感じます。
今回の取材で
竹島さんにその話を言うと
「若かったですよね…
きっと“経験”が欲しい、
というようなことを伝えたかったと
思うんです。
でも、
演歌の世界に飛び込んだことで、
演歌らしく
“苦労”という言葉を安易に選択して
しまったんでしょうけど、
今思うと
20歳そこそこの若造が
“苦労”が欲しいなんて、
何を生意気言ってるんだ、
という感じですよね(笑)」
そう言って若かりし未熟だった自分を
軽く微笑みながら
思い返す竹島さんは
なんかすごく好感のもてる
素敵な大人に
なったと思います。
今回の未使用カットから。
最近の竹島さんの発言や、
考え方は、
個人的にとても好感がもてますし、
共感もできます。
そんな竹島さんの人間らしい
不器用で真っ直ぐな心の温かさを
お伝えしたくて、
9月号の巻頭インタビューでは
そういう話もしてみました。
ぜひお読みください。
今、ヒット中の新曲『向かい風 純情』。
この歌、すごく好きです。
『夢の振り子』(2019年)も大好きで、
この歌のような素晴らしい作品は今後、
なかなか出来ないかな、
と思っていたら、
アッという間に出来てました(笑)。
特にサビの“なんだい”の
フレーズが個人的に秀逸だと思います。
この「なんだい」の
歌詞が乗るメロディーって、
本当は英語にしたくなりそうな
メロディーなんですよね。
例えば 向かい風の英語
「head Wind(ヘッド・ウィンド)」とか
を「なんだい」のメロディーに
当てはめてもスマートに唄えますし、
よくありがちな
「Let’s go!」や
「Don’t Stop」とかを
ハメこみたくなるフレーズです。
でも、
ここは日本語の「なんだい」
だから良いんですよね。
ここを英語にすると
普通のポップな歌謡曲
になってしまいますからね。
また「なんだい」と唄う時の
竹島さんの歌声が
少年性があって良いですしね。
そして最後の16分音符の
フレーズに
「ごめんだね」
「土壇場で」
.の言葉を持ってくるところも
さすが松井五郎先生。
日本語の音感が
この歌を更に深めているように思います。
ちなみに
『向かい風 純情』
の楽譜は8月号に掲載。
そして9月号では
8月25日発売の
新曲『プラハの橋』の
お話もしていますけど、
こちらの楽譜は10月号掲載予定です。
というわけで、
独自な道を歩む竹島宏さんの
更なる活躍が楽しみです。
将来的には人生を唄うような
和製シャンソンシンガーのような
立ち位置が竹島さんに
似合っているように思うんですよね。
メッセージがこもった
映画のようなストーリー性のある歌も
彼の歌声で聴きたいです。
村田
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