若きアジアの風

 皆さんお元気ですか。
先週は(も)、オモロクてカッコいくてスゴい、若手のミュージシャン達と知り合いました。

 まずはグランディ・アーリの皆さん。大陸と朝鮮半島の血をひき日本で育ったという、その出自はさながら「あるくアジア文化の集大成」、そんなヴァイオリニスト閔 賢基さん率いるコンバス抜き弦カル・+ハープ、打ち込み&キーボードという編成のグループです。
 音と容姿の若々しさ、コンテンポラリーでありつつポップな音楽性など、歌の雑誌で働いていながら、インスト音楽の魅力に益々取り憑かれてしまいます。



 そして「ハンドパン」の名手・森田収さん。これは皆さん見たこと無い楽器でしょう。トリニダッドの「スティールパン」とインドのタブラの構造を採り入れて21世紀になってから考案された楽器だそうです。


 一音で「どっかに連れてってくれる」音色はまさに非日常。単純(そう)な構造の楽器なのにフラジオレットは出すわベンドも出来るわ…密集和音は使うわ、キックみたいな低音も叩き出すわ…ギター弾きとしては、正直悔しくなるような魅力をもった奏者さんです。

 しかも動画は路上ですが、ステージだと照明映えするんですよこの楽器。鉄(だと思う)で出来ているせいかよくライトが反射して、明かりの当て方次第では楽器自体が中から発光しているように見えて、ホント神秘的。奏者も森田さんご自身も、そんなミステリアスな音楽に似合う二枚目です。ゲゲゲの鬼太郎みたいなヘアスタイルも、ステージで見ると意味ありげで良いとされています(ということに私が今、しました)。

 皆さん、欧米の音楽をちゃんと学問として勉強した人達です。それでいてどの曲にもどのフレーズにも「今のアジア」を感じます。

 グランデさんの演目で奈良をイメージした曲があり、お客さんに「奈良に聴こえる? でなきゃ何処に聴こえる?」と質問してらっしゃいましたが、僕に言わせれば「これが今の僕等のトウキョウだ!」と主張しているように聴こえます。


 演歌や歌謡曲の歌手と共演してくれる日が来るといいな!
(高村)

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