現在発売中の歌の手帖1月号。
表紙巻頭の舟木一夫さん。
この猫ちゃんのニット、
すごいインパクトありますよね。
編集後記にも、このブログにも書きましたが、
舟木さんは歌の手帖の表紙の時、
その表紙に合わせて、
服をご自身で買ってきてくださるんですよ。
ありがたいことに。
そして舟木さんは、
歌の手帖をすごい見てくださっているんです。
だから、最近の表紙の傾向が頭に入っているんですよね。
それで数年前の表紙の時、
「若手の皆さまが意外と
キチッとした服や衣裳が多い印象だから、
ベテランの俺は敢えてラフな服の方が…と
思っているんだよね」
みたいなことをおっしゃって、
それで
ここ数年はカジュアルな服が多いんですけど、
今回のニットは僕の予想を超えたテイストで、
正直、最初は驚きました(笑)。
だって、ステージの舟木さんは、
タキシードや和装など、
フォーマルなキチッとしたスタイルが多いですし、
楽屋での舟木さんは、ダメージジーンズに
ロック系やモード系のTシャツとか、
尖っているシャープなカジュアル感が
多いような感じがしますけど、
この猫ちゃんニットは、
そのどれとも違いますからね。
でも、撮影中、
猫ちゃんニットを着ている舟木さんを見て、
これを歌の手帖の表紙用で
着てくださるところが、
やっぱり舟木さんの素晴らしさなんだなぁ、
と分かってきました。
例えば今回は巻頭で、黒のカジュアルな上下に、
インナーでベティちゃんのTシャツを
着ている服もありまして、
撮影中に「かっこいいですね。
こっち(黒の上下)が表紙でも良さそう」と
言いましたら、
「いや、表紙は猫のニットだと思うよ」
と舟木さん。
確かに黒の上下&べティちゃんTシャツだと、
普通にかっこいいんですけど、
普通にかっこいいだけだと、
舟木さんらしくはないのかもしれません。
舟木さんの魅力って、
枠組みにハマらない魅力というか、
人が、えっ?っていうことを貫いて、
自分のスタイルにしていく感じ
があると思うんです。
そんな舟木一夫さんの
普通の範疇では収まりきれない魅力が、
この表紙では感じられるように思います。
今回の未使用写真です。
今年の12月12日の誕生日で
80歳を迎える舟木一夫さん。
舟木さんの素敵なステージを見ていると、
とても80歳になろうしている方の
歌とパフォーマンスには感じられないです。
アラウンド80歳で現役歌手の方は、
最近は多くなりましたけど、
通常の80代歌手は、ステージであまり動かずに、
渋くアダルトに唄うのが普通ですよね?
でも舟木さんは流行歌歌手。
熟成した男の魅力と、少年の魂を重ね併せながら、
軽やかなステップで、昭和の青春歌謡を、
空に向かって手を伸ばして唄い上げるように
奏で続けてくれます。
その歌声はいつまでも、
お客さまに青春時代の夢を運んできてくれます。
こんな普通じゃない魅力を持った
舟木一夫さんは唯一無比な存在。
インパクトある猫ちゃんニットが、
こんなに似合うラフ&フリーな79歳はいないです。
1月号では、そんな舟木一夫さんに
お客さまのこと、歌のこと、年齢のこと、
色々な想いを語っていただきました。
これからまた舟木一夫さんは、
誰も見たことのない景色を
私たちに見させてくれることでしょう。
村田