現在発売中の歌の手帖11月号には、
8月27日から30日まで
新橋演舞場にて行われた
舟木一夫さんのシアターコンサート2025を
カラー3ページで掲載しております。
このステージで、
7月9日に逝去された和泉雅子さんと共演された
映画の主題歌を、
舟木さんは公開順に唄ってくれました。
当然、舟木さんは、
ステージでそのことを敢えて言ってません。
きっと同じ青春をすごした大切な仲間だからこそ、
ステージで追悼の言葉を言うのは、
今は違う…と思われたのかな、と。
わかる気がします。
大切な人ほど、
言葉にできない想い、
言葉にすると違ってしまう気持ち、
があると思います。
それを例えば追悼コーナーみたいに、
ショーの一部にしたくなかったのかな、と。
少なくても今は。
ステージはステージとして、
純粋にエンターテインメントとして
お客さまにお届けしたい…、
そういう舟木さんの想いなんでしょうね。
だから僕はお恥ずかしながら、
このステージを取材している時、
その並べられた歌が、
和泉さんと共演した映画の主題歌を
公開順に唄っていると知りませんでした。
熱心なお客さまは分かっていたんでしょうね。
僕はステージ終了後に、
スタッフの方に教えていただいたんです。
ええっ、そうだったんですか?と。
そう言えば、このステージでの
『絶唱』を聴いて、
今日はすごい舟木さんの
気持ちが入っているなぁ…と思っていたんです。
和泉雅子さんは
東京・銀座生まれだったこともあって、
この新橋演舞場で行われる
舟木さんのステージにもよく観にいらしてました。
そんな新橋演舞場だからこその、
和泉さんへ向けた追悼歌唱だったんですね。
後でそのことを知って、
なんか、すごく胸を打たれました。
エンターテインメントだから、
敢えて言わない。
でも、大切な仲間への想いは
しっかり残したい…。
舟木一夫さんって、
改めて、大きい人だなぁ、
人として、歌手として、
すごいなぁ、と思いました。
きっと和泉さんも空から観に来て、
「舟木くんらしいね」と
微笑んでいたと思います。
村田