UTギターズ巨匠編

先日、千葉一夫さんの現場で久しぶりに弦哲也先生のギターを拝聴しました。

取材時刻になり会場に入ると、とたんに凄いギターが聴こえてきました。千葉さんギター練習してるっておっしゃってたから、おお上達なさったなと思ってよく見たら弦先生だった。そりゃスゴイはずだ。千葉さんにそれ言ったらコケてしまった。す、すみません。

 皆さま先生の右手をご覧ください。親指に装着しているのがサム・ピック。最近はあまり流行りませんが、フォーク・ブーム全盛の頃までは割かし定番のギター小道具だったみたいです。

 縫物につかう指ぬきみたいに親指にくっ付けて、低音弦の音量や音ヌケを稼いだり、フィンガー・ピッキングの音色とピックの音色とを同時に出せるとか、重宝な道具なんだけど、今はピック弾きはピック弾き、指弾きは指弾きとハッキリわかれてますからね。

 先生はサム・ピックを使ってメロディーを弾く時はより輪郭のある音を出して、そのままアルペジオにサッと移行したりと、相変わらずの名人芸を披露しておられました。『北の旅人』、まるでバーデン・パウエルのようでした。

(高村)

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