2024年10月4日
城之内早苗さんの「プレミアム・ライブ」取材に行ったんですけどね。
当日来場のお客さんから募った人気投票の1位と2位を唄う、って演目があったんですよ。
近年、とくに徳間ジャパンに移籍なすってからの城之内さんてば穏やかなメジャー演歌が多かったでしょう。
これは本誌読者みたいな硬派の演歌ファンやカラオケ中~上級者には評判いいんですが、僕はもっとリスナー・オリエンテッドな曲が好きだなぁと思ってたんですよ。
この日のお客さんは演歌の現場にしては年齢層幅があって、記者と同年代と思しき男女も多かった。「夕ニャン」の頃、10代後半、20代前半だった年代かなと。
で、この聴衆にして投票の1位と2位ってのが納得(特に2位が納得)の結果で、いやぁ本当のファンはやはり分かってらっしゃる。
2位ってのが(テイチク時代の曲ですが)、『空港物語』。これはいい曲なんだけど、以前のインタビューでも、ご自身「関係者の評判がいいと売れ行きはいま一つなんですよね~」なんておっしゃっていました。でもこの日ここに集まったような本当のファンは、皆さんちゃんと買っていらっしゃるんですよ。
両A面新曲のうち、『恋衣』は同じ系統で、しかもカラオケ実用性も高い佳作です。歌詞の一部にはちょっとモモエさん的な言葉もあって昭和40年代世代の琴線を震わせます。オススメです。
余談ですが、矢野立美先生のアレンジって、聴くとスグ分かりますよねぇ。シュリラッ! と歯切れいい弦が。
(髙村)
歌の手帖 2020年2月号 | 歌の手帖,2020 | 歌の手帖社 utate online