2024年11月21日
そろそろ花粉症の季節だってえのに、薬局の店頭にマスクがないのは困っちゃいますねえ。
ワイドショーやニュースショーが騒がしくなると「本当のこと」を知りたくなります。
それで本を買って読んだりするんですが、どうもあの「新書」のたぐいは、表題や宣伝文句に惹かれて読んでみて、面白かったためしがない。
だからって訳でもないですが、小説がやっぱり好き。
外交問題が騒がれていた時は「発端は日露戦争のころに違いない」と当たりをつけて吉村昭先生の『ポーツマスの旗』を読んでみました。
あくまで小説だから細部はフィクションなんですが、吉村先生の作品は「記録小説」って言われるくらい、事実関係の調査にそりゃあ労を惜しまない作家だったってえ話ですよ。勉強になりました。
そこで昨今は小松左京先生の『復活の日』をまた読んでます。何度読んだか知れない愛読書ですが、今読むと新しい発見があるんじゃないかと思いましてね。
伝染病が蔓延していく間の描写や、作中で識者が語る論旨など、小松先生の「先見の明」に改めて驚愕させられます。
と言ってもお勧めはしません。初めての方は今読んだりした日にゃ、気分悪くならないはずないですから。
勉強になるのは確かですが。
ワンちゃんのかわいい肉球で気分を直しましょう
(髙村)
歌の手帖 2020年3月号 | 歌の手帖,2020 | 歌の手帖社 utate online