記憶に残る2日間に…「木村竜蔵 木村徹二が歌う 坂東玉三郎の世界」(新橋演舞場)。6月は京都・南座へ!



4月2日・3日、東京・新橋演舞場にて「木村竜蔵 木村徹二が歌う 坂東玉三郎の世界」が華やかに開催。坂東玉三郎が愛する、古き良き時代の洋画主題歌や挿入歌などを中心に木村竜蔵と木村徹二が唄い上げるという趣向のコンサートだ。
そもそもは玉三郎が昨年、木村家ファミリーコンサート(鳥羽一郎、山川豊、木村竜蔵、木村徹二)をテレビで視たことがきっかけで、実際にコンサートへも足を運び「素晴らしいおふたりの更なるご活躍の少しでもお力になれれば」と、このコンサートを企画。
コンサートでは、木村竜蔵と木村徹二の持ち味でもあるトークは一切封印し、27名ものオーケストラの演奏とともに歌の数々を届けた。

▲写真左から坂東玉三郎、木村竜蔵、木村徹二。凛とした雰囲気ながら優美でやわらかな語り口の玉三郎、時折、「竜ちゃん」「てっちゃん」と呼ぶ場面も。写真はアンコールのMC時


「歴史ある劇場でオーケストラが奏でる音、僕たちの歌もひとつの要素で」「“ちょっと歌を聴きに行く”というよりは、その世界に遊びに来た、みたいな感じに」と、先月の事前インタビューで竜蔵・徹二が語っていたように、由緒ある劇場の気品ある雰囲気の中、次々と“普段とは違う”佇まいと歌声で唄い上げ“歌の世界”へ誘なった。
竜蔵が唄う作品についてはすべて、自身で日本語詞をつけた。徹二も演歌歌手で唄うときのコブシも封印。まったく異なる世界を覚え作り上げるのは相当苦労したはずだが、その大変さは感じさせず、自分たちの持ち歌のように届けていた。

※先月のインタビュー

▲幕開けは真っ白なスーツで星が瞬く中、『スターダスト』を歌唱。一気に別世界を作った木村徹二。写真は一幕目中盤のスタイル

▲「しつらいのあるコンサート」のサウンド中、音と言葉を慈しむように、泳ぐように唄い綴った木村竜蔵。一幕ラストには本編唯一の日本の歌『雨』(玉置浩二)を唄った



一幕目は9曲。聴き手それぞれの想い出と重なる歌、映画のワンシーンが思い浮かぶ歌、新しい映像の中へ入り込める歌…とさまざまな色彩を生んだが、特に徹二の『スターダスト』『太陽は燃えている』、竜蔵の『アンフォゲッタブル』『コーリング・ユー』が好評だったようだ。
また、1日目の途中のMCでは、玉三郎が「大好きな歌をおふたりの声で、本当に…」と感極まり一瞬、声を詰まらせ、より一層の拍手に包まれていた。



第二幕目は7曲。ほのかな艶も心地良い竜蔵『ムーン・リバー』から幕開けし、徹二『愛はるかに』では巻き舌も鮮やかなイタリア歌詞も聴かせた。

▲いつもはギターかピアノを演奏しながら歌唱しているため、“歌だけ”でこれだけ唄うのは初かもしれない

▲髪型もいつもとは変えて。大らかでぬくもりのある歌声が作る『マイウェイ』も新しい風を感じさせた


一幕同様、随所に聴きどころが光る曲ばかりで、ラストは玉三郎の「ふたりにも山のてっぺんへ」という想いがこもった選曲『すべての山に登れ』を竜蔵・徹二が揃って歌唱。

割れんばかりの鳴りやまない拍手のまま、アンコールへ。

ペンライトや法被は禁止であったが、アンコールで解禁。本編では歌のみに集中、MCは一切なかったため「やっとお話が出来ますね」「アンコールで何ですが、木村竜蔵です。今日はありがとうございます」と挨拶し、笑いを呼んだ。ふたりでの『見上げてごらん夜の星を』と、徹二が新曲『風神雷神』を歌唱。
さらに坂東玉三郎も再登壇し、ふたりからのお願いで歌唱することに。「〈屋根の上のバイオリン弾き〉の歌、『サンライズ・サンセット』を…この歌は、娘を嫁に送り出すときの歌で…」と短い説明を挟んで、ふたりが見守る中、唄い上げた。

▲すべてを許し包みこむような歌声で魅了


「昨年お会いしたばかりですか、なぜかおんぶされた記憶に…」と徹二が言えば、「10年後はわたしがおんぶしてもらうかも(笑)」と玉三郎。

ラストには、ふたりが組んでいるユニット「竜徹日記」の大人気ナンバー『オレンジのアネモネ』を手拍子が鳴り響く中、弾むように唄った。演奏はアンコールもすべて、オーケストラの方々。
3人揃い三方礼、盛大な拍手の中、幕を下ろした。

このコンサートは構成を変えて6月は京都・南座で開催する(下記参照)。


■曲目一覧
構成・演出・MC/坂東玉三郎

〈一幕目〉
1. スターダスト(木村徹二)
作詞/Mitchell Parish
日本語詞/長谷川雅大
作曲/Hoagy Carmichael

2. 虹の彼方に(木村竜蔵)
作詞/E.Y. Harburg
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Harold Arlen

3. アンフォゲッタブル(木村竜蔵)
作詞/Irving Gordon
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Irving Gordon

4. シャドウ・オブ・ユア・スマイル(木村竜蔵)
作詞/Paul Francis Webster
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Johnny Mandel

5. スマイル(木村徹二)
作詞/John Turner・Geoffrey Parsons
日本語詞/坂東玉三郎
作曲/Charles Chaplin

6. 君住む街角(木村徹二)
作詞/Alan Jay Lerner
作曲/ Frederick Loewe

7. 太陽は燃えている(木村徹二)
作詞/Mario Rigual
日本語詞/坂東玉三郎
作曲/Carlos Rigual・Carlos Martinoli

8. コーリング・ユー(木村竜蔵)
作詞/Bob Telson
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Bob Telson

9. 雨(木村竜蔵)
作詞/玉置浩二
作曲/玉置浩二

〈二幕目〉
1. ムーン・リバー(木村竜蔵)
作詞/Johnny Mercer
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Henry Mancini

2. ムーンライト・セレナーデ(木村竜蔵)
作詞/Glenn Miller
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Mitchell Parish

3. 追憶(木村竜蔵)
作詞/Alan Bergman・Marilyn Bergman
日本語詞/木村竜蔵
作曲/Marvin Hamlisch

4. 愛はるかに(木村徹二)
作詞/Luigi Albertelli
日本語詞/坂東玉三郎
作曲/Giancarlo Colonnello

5. マイ・ウェイ(木村徹二)
作詞/Claude François・Gilles Thibaut
作曲/Claude François・Jacques Revaux
日本語詞/坂東玉三郎

6. サムウェア(木村徹二)
作詞/Stephen Sondheim
日本語詞/坂東玉三郎
作曲/Leonard Bernstein

7. すべての山に登れ(木村徹二・木村竜蔵)
作詞/Oscar Hammerstein II
日本語詞/岩谷時子
作曲/Richard Rodg

〈アンコール〉
見上げてごらん夜の星を(木村竜蔵・木村徹二)
風神雷神(木村徹二/新曲)
サンライズ・サンセット(坂東玉三郎)
オレンジのアネモネ(竜徹日記)


★オーケストラ
三枝伸太郎(pf,cond,arr)
西嶋 徹(b)・岩瀬立飛(ds)・田中庸介(gt)・鈴木直樹(as,cla)・大内満春(ts,fl)・田沼慶紀(tp)
山下真一(tp)・三塚知貴(tb)・相川 瞳(perc)・堀米 綾(harp)
吉田篤貴・地行美穂・大槻桃斗・高宮城凌・西原史織・石井智大(1st vln)
梶谷裕子・山本大将・張大赫・廣田 碧(2nd vln)
中田裕一・島岡万里子・秀岡悠汰(Vla)/ ロビンデュプイ・関口将史・島田桃乃(Vc)


■「坂東玉三郎・木村竜蔵・木村徹二コンサート」
京都・南座
6月24日(水)14:00
出演=坂東玉三郎、木村竜蔵

6月25日(木)14:00
出演=坂東玉三郎、木村徹二

南座公式サイト


坂東玉三郎 公式サイト

竜徹日記 公式サイト

木村徹二 公式サイト


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