皆さんお変わりありませんか。
昨日は11月売り1月号の発送日だったのでブログはお休みさせていただきました。
そうそうハルオさん敬称抜けの件、ありがとうございました。
直しましたスミマセン。
さて皆さんは「長年のナゾが解けたぞ!」っていう瞬間、体験したことありますか。最近、どうですか。
わたしは昨日、しました。「ここがアタマだったのか!」
レッド・ツェッペリンの「ロックン・ロール」っていう、大英ロック定番中の定番曲(のひとつ)があります。
この曲はドラムのソロで始まるんですが、このドラムがヘンなんですよ。普通にアタマから聴くと、こう聴こえます。
ダドドダドドドド/ダドドダドドドド/ダドドダドドドダ/ドドダドダドドダ/ダダダ(ドン)
最後が1拍足りなくて、ベースとギターが「ドン!」で入るんだけど、タイミングが合わない。
最初に聴いた15歳の時から不思議で、いつか解明したいと思いつつ、いつのまにか年月が過ぎてしまいました。それが突然、昨日思い立って、全部の音を採って譜面にしてみたんです。それでお尻から逆に4拍で切ってアタマがどこか探してみたんです。
そしたら、どうも最初が3拍目のウラから入っているようです。
そう思って音源を聴き直してみたらアラ不思議! 40年聴き慣れたジョン・ボーナムさんのドラム・イントロが、今までとまったく違う音に聴こえたのです。
ダドド/ダドドドドダドド/ダドドドドダドド/ダドドドダドドダ/ドダドドダダダダ/(ドン)
最初のダドドはアウフタクトで、「ダドドド」がアタマだと思って聴くと、ベースとギターが入る「ドン!」の前のスネアが「ダダダダ!」と実に分かりやすい合図として聴こえるんです。長年「最後が1拍足りない」と感じていたのは錯覚で、実は1拍半、足りなかったのですね。だからキレイに入れなかったのです。ああ、こういうことだったのか!
パズルや知恵の輪が解けたり、だまし絵の中の絵が見えたり、そんな感覚ですね。一度見えてしまうと、何故いままで見えなかったのか、逆に不思議に思えてくるものです。
皆さん、長年「この曲は好きなんだけど、難しいからな」「自分には合わないかな」と自分で唄うのは敬遠しつつ、でも好きでずっと聴いていた曲なんか、ありませんか。気持ちを切り替えて、思い切って挑戦してみませんか。時間はかかるかもしれないけど、人生で今迄、一度も見えなかった景色が、突然目の前に開けるかもしれません。あるいは見飽きた風景だと思っていた景色が、突然まったく違って見えるかもしれませんよ。
それにしてもこの曲のタイトル、「ロックンロールなんとか」じゃなくて(ロックンロール・ウィドゥとかね)ただ「ロックン・ロール」。潔いタイトルです。
(髙村)
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